お役立ちコラム Column
インフルエンザ予防と清掃

なぜ清掃がインフルエンザ予防に効果的なのか?
インフルエンザウイルスは、感染者の咳やくしゃみなどの飛沫だけでなく、ドアノブやスイッチ、手すりといった環境表面にも付着し、それを触った手から目や鼻、口へと運ばれて感染する接触感染を引き起こします。
1.ウイルスの除去と不活化
定期的な拭き掃除や消毒は、これらの場所に付着したウイルスを物理的に除去したり、不活化(感染力を失わせる)させたりする効果があります。特に、多くの人が触れる場所(高頻度接触面)の清掃・消毒が重要です。
2.ウイルスの舞い上がり防止
冬場は空気が乾燥し、床などに落ちたウイルスがホコリと混ざり、人の動きやエアコンの風などで空気中に舞い上がりやすくなります。
床などを濡れ拭きすることで、ホコリやウイルスを舞い上がらせずに取り除くことができ、室内の感染リスクを下げることができます。
効果的な清掃・消毒のポイント
感染予防のための清掃は、普段の掃除に少し工夫を加えるだけで効果が高まります。
◆ドアノブ、スイッチ、手すりなどの拭き取り
・家族や職場で共有する場所は、アルコール消毒液(消毒用エタノールなど)や、ウイルスに有効とされる洗剤(界面活性剤)を浸したペーパータオルなどでこまめに拭き取りましょう。アルコールが使えない場所には、次亜塩素酸ナトリウム液を規定の濃度に薄めて使用し、その後水拭きをしてください。
◆定期的な換気
インフルエンザのウイルスを室外に出すため、1時間に数回、5~10分程度を目安に窓を開けて換気を行いましょう。特に清掃を行う前や後、人が多く集まった後は忘れずに行うことが大切です。
◆水気を十分に切ってから消毒
手洗いの際も、アルコール消毒を行う前には、タオルなどで水気をしっかりと拭き取ることが重要です。水分が残っているとアルコールが薄まり、十分な消毒効果が得られません。
【清掃と並行したい基本の予防策】
清掃による環境からの感染対策に加え、以下の基本的な予防策を徹底することが最も重要です。
適切な手洗い: 外出後や食事の前、トイレの後には、石鹸と流水で指の間や爪の間まで丁寧に洗いましょう。
適度な湿度の保持: 空気が乾燥すると気道粘膜の防御機能が低下するため、加湿器などで湿度を**50~60%**に保つことが効果的です。
ワクチン接種: 流行前にワクチンを接種することで、感染後の発症や重症化を予防する効果が報告されています。
清掃は、感染リスクを下げるための見逃せない重要なステップです。日々の生活の中で「こまめな拭き取り」と「換気」を意識し、これらの基本的な予防策と組み合わせることで、インフルエンザの流行シーズンを健康に乗り切りましょう

